新型車両から不動産まで投資案件が目白押し。その余裕はどこから来るのか。
JR東日本の2020年4~12月期決算が1月29日に発表された。鉄道の利用者が激減し、鉄道を含む運輸事業の売上高は前年同期比46%減の8206億円に。同事業の営業利益は3312億円の赤字(前年同期は3168億円の黒字)にまで落ち込んだ。
緊急事態宣言の再発出を踏まえ、21年3月期の業績見通しも下方修正した。最終利益は4500億円の赤字を見込む。
鉄道業界全体が売り上げの急減に悩まされており、設備投資計画の見直しを余儀なくされた会社も少なくない。ただ、これほどの赤字を出しながらも、JR東日本はコロナ禍前と同様に設備投資を続けていく構えだ。
東京─羽田間に新線
その一例が、1月20日に国から事業許可を得た羽田空港アクセス線だ。
今回、事業許可が得られたのは東京貨物ターミナル付近と羽田空港を結ぶ約5キロメートルの新線だ。JR東日本が計画する3ルート、すなわち東京駅方面と結ぶ「東山手ルート」、新宿駅方面と結ぶ「西山手ルート」、新木場駅方面の「臨海部ルート」のうち、東山手ルートを先行して整備する。29年度に完成すれば、東京駅と羽田空港が乗り換えなしの18分で結ばれる。
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