自社ECで安売り、資生堂社長が異例の謝罪 専門店の信頼は回復できるか
自社ECサイトでの安売りに、化粧品専門店から不満が噴出した。
「今般の弊社ワタシプラス施策に関し、専門店お得意先さま各位には、多大なご心配をおかけしたことに対し深くお詫びを申し上げる次第です。(中略)皆さまから弊社に対する信頼を損ねることとなったことは誠に遺憾であり、資生堂グループの責任者として陳謝いたします」
「ワタシプラス取り組みに関するお詫び」と題されたこの文書。化粧品国内最大手の資生堂が2020年12月2日付で化粧品専門店に配付したものだ。化粧品専門店とは、資生堂やコーセー、カネボウ化粧品など多くの化粧品メーカーのブランドを販売する、化粧品に特化した小売店を指す。
詫び状には、資生堂社長兼資生堂ジャパン会長である魚谷雅彦氏の直筆と思われる署名がある。
「化粧品専門店を30年以上経営しているが、社長からお詫び状が送られてくるのは初めて」。地方の化粧品専門店のオーナーがそう話すように、異例の事態が起きている。
資生堂が謝罪することになったのはなぜか。原因は、自社EC(ネット通販)サイト「ワタシプラス」で販売した、「スペシャルキットコレクション」という値引きセットにあった。
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