三菱UFJ銀、新頭取に託された課題 13人抜きの大抜擢人事

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〝王道ルート〟でトップに上り詰めたが、茨の道が待ち受ける。

2020年12月の頭取交代会見。左から亀澤宏規MUFG社長、半沢淳一常務、三毛兼承頭取

慣例を破る13人抜きの大抜擢。三菱UFJ銀行の頭取交代が発表された。「金融機関は100年に1度といわれるような改革を進めなければならない時期にある。それに対応するため、世代交代、若返りを一段と進める」。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の亀澤宏規社長(59)は、2020年12月24日の会見で頭取交代の狙いをそう語った。

三菱UFJ銀行のトップには、21年4月付で三毛兼承頭取(64)に代わり半沢淳一取締役常務執行役員(55)が就く。これまで三菱UFJ銀行の頭取は、副頭取から昇格するのが通例だった。だが今回は、副頭取や専務13人を飛び越し、常務がいきなり頭取に就く。

三毛氏はMUFG社長時代から「構造改革を成功させるには、チャレンジするカルチャーをつくらなければいけない」と語ってきた。年功序列や減点主義が失敗を恐れる文化につながっているとして「若手の抜擢」を掲げ、人事制度改革に力を注いできた。今回のトップ人事もその流れを加速させるものだ。

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