
つちや・よしお 1932年生まれ。58年にグループの母体となる服地屋の「いせや」を設立。現在はベイシア、セーブオン、オートアールズの会長、ベイシア電器の社長を務める。(写真:ベイシア)
26歳のときに群馬県伊勢崎市でいせやを創業し、一代で1兆円の流通グループを築いた土屋嘉雄氏。これまでの経営手法や、創業家としての役割をどう考えているのかを聞いた。(インタビューは書面で行った)
──2020年10月でグループ売り上げは1兆円に到達しました。少子高齢化やネット通販台頭の影響がある中、ここまで成長できた理由、大手の同業他社と違う強みをどうみていますか。
要約すれば「継続」「原理原則の徹底追求」「人材の育成」「情報収集と時代への対応」ということに尽きるかと思います。
「継続」とは、潰れたりせずに事業を続けるということ。一緒に働いてくれる社員に対する責任、支持してくれるお客様のためにも、会社が継続されなければならないということです。当社の標語に「継続は力」というのがありますが、続けるところから新しい力も生まれてくると思っています。
これを実現するために、いたずらに規模の拡大を求めず、身の丈に合った成長を守り続ける。そのためにも人を育て、「膨張」でなく「成長」を追求してきました。
そして、広く情報を集め、的確に時代に反応する。いうなれば、当たり前のことですが、そのための原理原則を愚直に、徹底的に追求してきました。振り返れば、それがベイシアグループのいちばんの特色であると思います。
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