カメラ撤退のオリンパス「医療集中」への勝算 内視鏡の増強とM&Aで世界へ

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世界的な医療機器メーカーを目指し、得意分野の強化にM&Aも。

オリンパスはブランドの周知に貢献してきたカメラから撤退し、医療機器の強化で営業利益率20%以上を目指す(撮影:ヒダキトモコ)

看板事業がついに終わりの時を迎える。オリンパスはデジタルカメラなどの映像事業を分社化し、2021年1月1日に投資ファンドの日本産業パートナーズに譲渡。これをもって、積年の課題とされてきた映像事業から撤退する。

映像事業は、オリンパスを名実ともに支えてきた。「PEN」シリーズなど小型のカメラで市場を開拓し、「オリンパス」ブランドを消費者に浸透させた。また、光学技術などカメラで培った技術は、内視鏡など同社の医療機器分野でも活用されている。しかし、スマホの普及でカメラ市場は衰退。近年は17年3月期を除いて営業赤字が続いていた。

19年11月には、営業利益の95%を占め、長期的に市場の成長が期待される医療機器分野に経営資源を集中させることを表明。グループの足を引っ張る映像事業の見直しは不可欠だった。

映像事業を手離してでもオリンパスがかなえたいのは、海外の医療機器メーカーと肩を並べることだ。世界の医療機器市場の上位には、アイルランドのメドトロニック(売上高約3兆円、20年4月期)や米ジョンソン・エンド・ジョンソン(医療機器部門の売上高約2兆8000億円、19年12月期)など、M&A(合併・買収)を繰り返し巨大化した欧米企業が並ぶ。一方、オリンパスの20年3月期の医療機器分野(内視鏡と治療機器事業の合計)の売上高は約6400億円にとどまる。

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