「香港のことを忘れないでほしい」 香港民主派の象徴ジミー・ライ/拘束直前の肉声
香港民主化の旗手は捕縛を前にして日本に重いメッセージを残した。
「今から話をしよう!」
12月3日朝。今となっては香港で唯一の中国に対して物申す新聞であるアップルデイリー(蘋果日報)の創業者、ジミー・ライ(黎智英)からSNSで連絡が入った。香港時間の同日午後1時にジミーは警察に出頭しなければならない。その前夜にインタビューを申し入れていたところ、指定時間よりも早く連絡が来た。その直後、自動車で移動中らしいジミーが携帯電話の画面に現れた。
まぶたは腫れ疲労困憊(こんぱい)ぶりが手に取るようにわかる。
「昨夜は英国メディアからのインタビューが立て込んで寝ていないんだ。アップルデイリー本社に立ち寄って旺角(モンコック)警察に出頭する」
この日、ジミーだけではなくアップルデイリーを擁する企業、壹傳媒(Next Digital)グループの幹部数人が出頭を命じられていた。本社で彼らと落ち合ってから出頭するのであろう。
「今回は詐欺容疑なんだよ。壹傳媒の社屋に無関係の会社の登記をしていたことが、また貸しを禁ずる契約に違反するというんだ」
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