赤字転落のセガサミー「祖業」のゲーセン撤退 稼ぎ頭のパチスロ低迷でカジノ計画にも暗雲
構造改革進めるも営業利益の8割強を占めるパチスロ・パチンコが低迷している。
傘下にパチスロ大手「サミー」などを抱えるセガサミーホールディングス(HD)は11月4日、ゲームセンター運営の子会社「セガ エンタテインメント」(SE)の株式のうち85.1%を売却し、ゲームセンター事業から事実上撤退することを決めた。
セガサミーHDの里見治紀社長は11月6日に開いた決算説明会で「もしこのままわれわれが持っていたとしても、大幅な店舗削減をしなければいけない」と語った。SE株の売却先はゲームセンター向け機器レンタルを営むGENDA社で、売却に伴い約200億円の特別損失を計上する。
売却の最大の要因は、セガサミーHDの業績低迷だ。新型コロナウイルスは主力のパチスロ・パチンコ機の販売やリゾート施設運営などを直撃。11月6日に発表した2020年4〜9月期の営業利益は30億円の赤字(前年同期は146億円の黒字)に沈んだ。
見直しは不可避だった
赤字転落に伴い、セガサミーHDは構造改革委員会を立ち上げ、固定費などを見直している。中でも臨時休業などで集客が低迷しているゲームセンター事業の見直しは避けられなかった。同事業は売上高がほぼ半減し、4〜9月期は27億円の営業赤字(前年同期は19億円の黒字)となった。事業を継続するにしても大幅な店舗削減が必要だった。
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