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中国版GPS「北斗」躍進の波紋 米国のGPSに匹敵する実力を備えつつある

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最新のiPhoneに採用されたことで、中国の若者は沸き立っている。

中国発の技術が「世界標準」に。写真は7月31日、北斗システムの完成記念式典に出席する習近平国家主席(新華社/アフロ)

中国独自の衛星測位システム「北斗」が急速に精度を上げ、米国のGPS(全地球測位システム)に匹敵する実力を備えつつある。メジャーなスマートフォンではほぼ唯一「北斗」未対応だったiPhoneも最新のiPhone12からは対応チップの搭載を開始、「世界標準」の一角に食い込んだ。民用・軍事の両面で今後の基幹インフラの1つとなる領域での中国の実力伸長は、政治・経済の両面で波紋を呼びそうだ。

「北斗」開発は1994年にスタート、2000~07年に第1世代の「北斗-1」、11年に第2世代の「北斗-2」の衛星が打ち上げられ、翌年アジア周辺での運用を開始。現行の「北斗-3」は15年に衛星打ち上げが始まり、20年6月、55機目となる最後の衛星が四川省西昌衛星発射センターから打ち上げられ、7月末、当初計画より半年前倒しで世界での正式サービス開始が宣言された。これは米国のGPS、ロシアのGLONASS(グロナス)に次ぎ3番目になる。

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