コロナ新薬で異例の承認、医療機関の期待と不安 有望視されていた「レムデシビル」が日本でも使えるようになった
異例の超スピード承認となった。
厚生労働省は5月7日、米製薬企業のギリアド・サイエンシズが開発した「レムデシビル」を新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認した。人工呼吸器や人工心肺を装着する必要のある重症肺炎患者が対象になる。ギリアド社が5月4日に申請してからわずか3日で特例承認が決まった。
通常、医薬品の承認審査には1年間かかる。画期的で重要性が高い薬剤を優先的に審査する場合(先駆け審査指定制度)でも、審査には半年程度を要する。
今回適用された特例承認とは、海外ですでに販売されていて緊急性が高い薬剤に限り、通常必要な手順を大幅に省略して承認するもの。レムデシビルは5月1日に米当局が新型コロナを対象に「緊急使用許可」を出したため、日本での特例承認の要件が整った。
2009年末には新型インフルエンザのワクチン2例が特例承認されたものの、どちらも企業による申請から承認までには1カ月以上かかっている。それが今回は3日間で決まった。
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