格下げ直後に依頼取り下げ、ソフトバンクGの「大反論」 巨額の資産売却による負債圧縮計画を発表

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ところが、まさかの格下げを食らった。

今年2月の決算会見で、ソフトバンクグループが最も重視する指標は「株主価値」だと強調していた孫正義社長(撮影:尾形文繁)

ソフトバンクグループ(SBG)が格下げを受けて憤激した。

3月25日、格付け会社のムーディーズ・ジャパンがSBGの格付けをBa1からBa3へと一気に2段階引き下げた。Baは「投機的と判断され、相当の信用リスクがある債務」への格付けである。

大幅な格下げは、社債発行の利率上昇で調達コストがかさんだり、投資家によっては社債購入を敬遠したりするなど、資金調達に悪影響を及ぼす。

ムーディーズが格下げのリリースをホームページに掲載したのは3月25日18時42分。その8分後、SBGが「ムーディーズの格付けの取下げについて」と題した“怒りのリリース”を公表した。

きっかけは2日前の23日、SBGが自己株取得と負債削減のために、最大4.5兆円の保有資産売却・資金化(資産売却プログラム)を発表したことだった。

ムーディーズはこれを「評価の高い上場株式の一部を売却していった場合、同社(SBG)のポートフォリオの資産価値と信用力は悪化する可能性がある」として、格下げを行った。一方、SBGは1年かけて売却を慎重に実施することなど、さまざまな説明を行ったと強調し、「当社が何の熟慮もなく市場で性急に資産売却を行い、さらに財務改善を行わないという、誤った理解と憶測に基づくもの」と完全否定。「当社の説明を理解していないと思われる情報(格下げ)で市場が混乱することを避けるため」として、格付けの取り下げを決めた。格下げ直後に会社がこうした行動を起こすのは異例だ。それだけ納得がいかないということだろう。

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