DeNAが巨額赤字に転落、見えてこない反転戦略 ゲーム事業の低迷で大赤字に転落

拡大
縮小

期待の新事業も手放した。

JapanTaxiとの事業統合で会見を開いた翌日の2月5日、DeNAは第3四半期に巨額の減損を計上すると公表した(撮影:尾形文繁)

次なる飯の種が見つからぬまま、ディー・エヌ・エー(DeNA)が巨額赤字に沈んだ。

DeNAが2月5日に発表した2019年4〜12月期決算は、主力のゲーム事業を中心に493億円の減損損失を計上し、同期間の営業損益が441億円の赤字に転落した(前年同期は85億円の黒字)。

業績予想は開示していないが、通期でも赤字になる見通しだ。赤字となれば05年2月の上場以降初めてとなる。守安功社長と創業者の南場智子会長は今後3カ月間の役員報酬の50%を自主返納する。

「今年度は有力なゲームタイトルをいくつか仕込んでおり、ゲーム事業(の収益)を反転させることを目指していた。だがそれらが思うようなヒットにつながらなかった」。守安社長はこのタイミングでの減損の理由をそう説明する。

493億円の減損のうち、ゲーム事業がその大半を占める。内訳は、10年に買収した米国のngmoco社ののれんが約400億円、残りの約80億円がゲーム事業のソフトウェア資産だ。ngmocoはすでに16年に解散していたが、これまで減損は実施していない。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内