──昨秋発表した中期経営計画では、来年度(2020年度)も低い利益水準が続く見通しです。
来年度は昨年投入した新型の「CX-30」、「マツダ3」の貢献が期待できる。ただ、中国や欧州などでの新車販売は景気減速で市場自体が厳しいだろう。そうした販売環境の中で、次世代車の開発費やトヨタ自動車との合弁工場立ち上げ、米国の販売網強化など成長に向けた投資が続くので、業績面ではまだ我慢の時期だ。
自動車業界はCASEへの対応でかつてない大変革期にある。足元は苦しいが、中期的な視点で経営するのが私の仕事。世界シェア2%のスモールプレーヤーであるマツダが生き残るためには、ブランド価値の引き上げが必須だ。そのためにも今進めている販売改革をやり切らなければいけない。
──新型マツダ3は主力市場の米国で量販価格帯の販売が苦戦しました。反省点はありますか。
マツダ3は19年から投入を始めた新世代車種の第1弾として、商品価値を引き上げた。その価値を販売店を通じてお客さんに伝えるところがまだ十分ではない。車の出来には自信があるので、訴求をしっかりやっていく。
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