有料会員限定

「取り調べに弁護士が立ち会えない日本は異常だ」 専門家が指摘するカルロス・ゴーン事件の問題点

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
金岡弁護士は、取り調べにおける弁護人立ち会いの問題を10年以上取り組んできたという
日産元会長のカルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡してから1カ月が経つ。なぜゴーン被告は日本の司法システムから逃げたのか。日本の司法制度に問題はないのか。刑事事件を多く手がけ、弁護人として警察の取り調べに立ち会ったこともある金岡繁裕弁護士に話を聞いた。


――海外メディアを中心に、「日本の司法システムは人質司法ではないか。自白を強要したり、取り調べに弁護人の立ち会いが許されていなかったりするのはおかしいのではないか」という批判があります。

「弁護人の立ち会いがないのはおかしいのではないか」という指摘は、私がこの10年以上、追求してきたテーマです。

一言で言えば、日本の司法の状況は「異常」です。弁護士が立ち会って何が悪いのか? と率直に思います。

――東京地検の斎藤隆博次席検事は1月9日の記者会見で、「日曜日を除く毎日2時間前後、計120回以上、ゴーン被告は弁護士と接見し、弁護士から毎日助言を得ていた。取り調べに弁護士が立ち会えないから弁護士から助言を受けられないというのは見当違いだ」と発言していました。

つまり、弁護士が取り調べに立ち会えなくても、毎日2時間、弁護士との接見を許しているのだから問題はないということのようです。

だから何だと検察は言うのでしょうか。私には意味がわかりません。意味不明です。

次ページ困るのは検察のほうだ
関連記事
トピックボードAD