ベンチャー投資の活況が続く中、2019年は86社が新規株式公開(IPO)を果たした。だが秋から公募割れが頻発するなど変調も見える。市場で起こっている実態に迫った。
長らく続いた熱狂からさめる日が来るのか。
バイオベンチャーのファンペップは12月2日、同20日に予定していた東証マザーズへの新規株式公開(IPO)を延期する、と発表した。11月18日に東京証券取引所に上場が承認されてから、わずか2週間後に変心した理由は、「株式市場の動向」だった。
「相場に勢いがなく秋ごろから初値が上昇しづらくなっている」と指摘するのは、いちよし証券投資情報部の宇田川克己・銘柄情報課長。確かに、時価総額300億~500億円の大型案件となったChatwork(9月24日上場)やBASE(10月25日上場)は、初値が公募価格を下回る公募割れとなった。婦人靴の企画・販売を手がけるダブルエー(11月1日上場)も公募割れしている。
赤字先行で新薬を開発するバイオベンチャーにとって、IPOによる資金調達は命綱。8月9日上場のステムリムは、世界初の再生誘導医薬の開発で注目を集め、当初は時価総額1500億円規模の「ユニコーン」上場と期待された。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら