接骨院業界の“風雲児"、アトラの正体 FC加盟店とトラブル多発
東証1部上場の接骨院チェーン大手でトラブルが続出している。
今年4月21日に行われた統一地方選挙。大阪府下において圧倒的な強さを示したのは、地域政党「大阪維新の会」だった。公認の市町議候補として擁立した73人のうち、実に71人が当選し、改選前の35人から議席数を倍増させた。
そんな「維新」公認の追い風を受けながら、勝利の恩恵に浴せなかった落選者が2人いた。そのうちの1人がアトラ社長、久世(きゅうせ)博之氏だった。
アトラは接骨院チェーン運営で最大手級で、業界唯一の株式上場企業だ。接骨院(整骨院ともいう)とは、国家資格者である柔道整復師が、捻挫や打撲などを治療する施設のこと。健康保険も適用できる。
個人経営が大宗を占める接骨院において、アトラはフランチャイズ(FC)方式のチェーン展開で急成長した業界の“風雲児”だ。関西から全国へと地盤を広げ、設立9年目の2014年にマザーズへ上場、16年に東証一部に昇格した。
創業社長の久世氏は、以前から周囲に「政治から世の中を変えたい」と漏らしていたという。政界進出への野心を絶えず燃やしていた。
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