不動産業界が続々と投資「データセンター」人気の理由 所有と利用の分離が進み、収益物件として注目

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不動産業界に「新風」。物流施設に次ぐ新たな投資先として、存在感を増す。

本誌:一井 純
写真:三菱商事が外資系企業との合弁で保有・管理するデータセンターの内部。大量のサーバーが稼働している

人っ子一人見当たらない空間に鎮座するラック。静寂の中で、エアコンとサーバーの稼働音だけが響く──。インターネットの爆発的な普及を背景に増加し続けるデータを、黙々とさばく無数のサーバー。それらを格納する専用施設が「データセンター(DC)」だ。

IT時代に不可欠なDCに今、不動産業界が熱い視線を注いでいる。三井不動産は千葉県印西市でDC「MFIP印西」を建設中だ。1980年代からDCを自社開発する京阪神ビルディングは、大阪市内で8棟目のDC建設を進めている。ヒューリックも昨年12月、大阪府豊中市にあるDC兼オフィスビルを取得した。同社の吉留学社長は、「情報化社会の中でDCのニーズは高い」と話す。

いずれもオフィスビルのようにDCを保有・管理し、システム会社や通信事業者などにサーバーの設置場所を貸し、その面積や電力使用量など応じて賃料収入を得る。マンションやオフィスなどに比べ、投資利回りの高い点がDCの魅力だ。

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