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就職氷河期世代と厚生年金の適用拡大 より高い付加価値を生み出すビジネスモデルへの転換

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  • 藤森 克彦 日本福祉大学福祉経営学部教授・みずほ総合研究所特任研究員
【今週の眼】藤森克彦 日本福祉大学 福祉経営学部教授
ふじもり・かつひこ●1965年生まれ。長野県出身。国際基督教大学教養学部卒業。同大学大学院行政学研究科修士課程修了。日本福祉大学にて博士号(社会福祉学)取得。2017年から現職。みずほ情報総研主席研究員も務める。専門は社会保障政策。著書に『単身急増社会の希望』など。(撮影:尾形文繁)

公的年金保険の目下の課題が「短時間労働者への厚生年金の適用拡大」であることは、多くの専門家の共通認識だ。そうした中、4月の経済財政諮問会議では、就職氷河期世代である30代半ば〜40代半ばの非正規労働者がテーマとなった。そこではほとんど議論されなかったが、実は適用拡大は、氷河期世代の老後の貧困を防ぐ最も効果的な手段である。

35〜44歳のパート・アルバイト従事者数(学生を除く)の推移を見ると、男性は2002年の13万人が18年には25万人と倍増した。一方、「主婦パート」を除いた35〜44歳の未婚女性のパート・アルバイト数は、02年の9万人から18年には23万人へと約2.6倍になっている。そのうちの多くは、家計の補助ではなく、主たる生計者として短時間労働に従事していることが推察される。

懸念されるのは、こうした人々の老後の生活だ。短時間労働者の多くは、自営業などのグループが加入する国民年金に入っている。国民年金(基礎年金)の受給額は、満額で月約6.5万円。主たる生計者として短時間労働に従事する人の中には、高齢期の収入が基礎年金だけの人も少なくない。氷河期世代が高齢期に入る頃、生活保護受給者の急増が心配されている。

見直すべきは、被用者である短時間労働者が、被用者グループが加入する厚生年金に入っていない点だ。厚生年金に加入できれば、国民年金に報酬比例部分が上乗せされる。そして氷河期世代には、少なくとも20年弱の就労可能期間が残されている。この期間に厚生年金に入れれば、高齢期の貧困を自ら予防できる人が増える。厚生年金の適用拡大を、今、進めなければならない理由はここにある。

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