米国の独り勝ちは通過点 年後半は米国景気減速へ
2019年は大きな転換点となるかもしれない。
08年に起きたリーマンショックという未曾有の金融危機を乗り切るため、先進国の大規模な金融緩和策と中国の4兆元の財政支出が繰り出された。金融緩和は長期化し、市場には大量の資金が供給され、あらゆるリスク資産が買われて価格が上昇していった。
リーマンショックから17年までの資金の流れは、債権大国で低金利の日本やドイツから最大の債務国である米国へ資金が流れていき、米国はさらに高金利である新興国や資源国へと投資を加速させ、リターンを最大化させるというものだった。
投資家は少しでも多くのリターンが得られる資産を探し、投資を続けた。「サーチ・フォー・イールド」と呼ばれるこの動きによって、リターンはしだいにリスクに見合わないものになっていき、最後は流動性が極めて低くリスクの高い資産でも投資の対象とされる、バブルの状態になった。
特に象徴的なのは仮想通貨だろう。17年初時点の相場は、1ビットコイン10万円だったが、一時200万円を超える水準まで急騰した。
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