JR東日本の最大労組が崩壊の危機に瀕している。日本最大の鉄道会社でいま何が起きているのか。
今週6月13日、さいたま市で開かれるJR東日本(東日本旅客鉄道)の労働組合の定期大会に、同社の労使双方だけでなく、あらゆる鉄道関係者、さらには警察の公安関係者が注目している。
大会を開くのは、JR東労組(東日本旅客鉄道労働組合)。今年2月、JR東日本にストライキ権の行使を通告。同社発足以来、初めてのストになる可能性があっただけに、新聞報道された。ところがその後、スト権行使を辞さない執行部に組合内部から猛反発が起き、組合員が大量脱退する事態になった。
JR東労組の関係者は、「ストは回避されたが、スト実施を主導し組合員の大量脱退を招いた『本部派』の幹部に、大会でどのような処分が下されるのかが最大の焦点。その一方で、本部派が巻き返しを図り、さらに経営側との対決姿勢を強めていく可能性もある」と話す。
しかしなぜこの労組の大会に公安関係者が注目しているのか。それは、JR東労組の執行部の一部が暴力革命を肯定する極左セクト「革マル派(日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派)」といまだ密接な関係にあるとみられているからだ。労組を通じて革マル派が過激な行動に走るかどうかは、警察にとっても重要な関心事である。
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