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RIZAPグループ社長 瀬戸健 起業家の子ども時代「出る杭を育てる」第1回

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粒のそろった人材を大量に供給するには無敵だった日本の教育が、限界を迎えている。今の子どもたちに求められるのは、与えられた環境を自ら変える突破力だ。そんな「出る杭」になるためのヒントをベンチャー経営者の子ども時代に探った。

(ジャーナリスト:吉井妙子)

おせっかいビジネスの原風景

「子どもの頃からとにかく友達が多く、わが家には毎日のように人が集まっていました」

目を細めつつそう語るのは、トレーニングジム大手RIZAP(ライザップ)グループの創業社長、瀬戸健(39)の母・和子である。

ライザップは「結果にコミットする」という斬新な方針で、ダイエットを皮切りに英会話などへ事業を多角化し、今やグループ売上高1500億円を誇る新興企業の代表格。同社を率いる健は1978年、福岡県北九州市で、手作りパンの店を営む父・誠、和子の末っ子として生まれた。7歳上に兄、5歳上に姉がいる。

父と母は健の子ども時代、午前3時に起き、夜9時までほとんど休みなく働いていた。父は、人工添加物や化学調味料などをいっさい使わないパン作りにこだわった。職人気質を漂わせる父が言う。

「店には小学生が買いに来てくれたし、幼稚園や福祉施設にもパンを納めていた。子どもやお年寄りの健康を考えたら、なるべく自然な材料でパンを作りたかった」

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