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川喜田二郎の発想法で表現法を学ぶ(8) メモを取る前の記憶力も表現法につながる

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去年、筆者の手元に、東京地方検察庁特別捜査部から「ガサ物」(押収品)が還付された。家宅捜索でノート、書類、名刺、コンピュータなどを押収されたのが2002年5月14日なので、還付まで15年かかったわけだ。その中には、モスクワの日本大使館や外務本省の国際情報局で勤務していたときのメモが入っていた。

筆者は基本的に大学ノートにメモをしている。モスクワではロシア(ソ連)製のA4判ノート、東京ではB5判ノートにメモをしていた。モスクワでは、通常は中国製万年筆「英雄(ヒーロー)」(パーカー51に似ている)を用いていたが、冬季は屋外でインクが凍ってしまい書けなくなるので、日本製のボールペンを用いていた。もっともボールペンでも、マイナス10度を下るとインクに粘りが出てきて、すらすらと書けなくなる。ロシア人は、厳冬期の屋外では鉛筆を使ってメモを取ることが多かった。それを見て、筆者も、ときどき鉛筆を使うようにした。

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