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求められる政策論議 延命目的の野党連合

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枝野幸男代表が率いる立憲民主党は躍進。だが、「大きな野党」は実現しなかった(撮影:梅谷秀司)

与党圧勝という総選挙結果だが、圧倒的な議席数の背後に安倍政権のもろさや揺らぎも現れつつあることがわかる。この選挙は前例のない奇妙なものだった。

選挙戦中に朝日新聞が行った世論調査では、安倍晋三首相の続投を支持する人が34%、支持しない人が51%。自民一強体制をよいことだと思う人が15%、よくないことだと思う人が73%だった。安倍政権の政治手法や政策に不安や不満を持つ人が多数であったにもかかわらず、選挙では与党が圧勝。なぜ不人気の政権が勝てたのか。

解散時に最大野党だった希望の党が政権選択を叫びながらも、安倍氏に代わる首相候補を打ち出せず、代わりに「排除」を持ち出して野党勢力を分断した時点で勝負はついていた。「政権を選べ」と言われつつ、野党側が次の政権のイメージを示すことをしないのだから、有権者としては野党に投票するわけにはいかなかった。仮に総選挙を、驕れる安倍政権に対する「お灸」と意味づけしたならば、人々は安倍政権の存続を前提としつつ、もっと野党に投票しただろう。

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