有料会員限定

熱狂はいつまで続くのか 大流行のクラフトビール

拡大
縮小

シェアは1%未満、1990年代後半の地ビールブームの教訓を生かせるか。

9月中旬に開催された「ビアフェス横浜」。雨の中、多くの参加者が集まった(撮影:尾形文繁)

「乾杯!」──。9月中旬、横浜港大さん橋ホールで「ビアフェス横浜」が開催された。司会の掛け声に合わせて、数百人の参加者が上機嫌でグラスを掲げた。

グラスを満たすのは、全国から集まった100種類以上ものクラフトビールだ。

クラフトビールとは、小規模な醸造所が製造するビールのこと。法律上の定義はないが、大手のビールに比べ、味や香りなどで個性を出しやすいことが特長だ。

ビール全体の課税数量は1994年度をピークに、2015年度は6割減の273万キロリットルにまで減少。一方で、クラフトビールの市場規模は推計で1%にも満たないが、数十社が新規参入し、15年度に2.3万キロリットルと、拡大が続く。

たとえば、新興クラフトビールメーカーのファーイーストブルーイング(渋谷区)は12年に参入し、15年8月期に売上高が1億円を突破。17年8月期も前年比40%増の数字を記録した。

実はこうしたブームを牽引しているのは、94年の酒税法改正による規制緩和で参入した、かつての地ビールメーカーだ。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内