習近平の野望 ― 中国共産党大会を展望する [特別対談]宮本雄二×柯 隆
10月18日から始まる中国共産党大会で、習近平氏が目指す権力集中はどこまで実現するか。
5年に1度開かれる中国共産党大会。最高指導部の人事などが決まる最重要政治イベントだ。その第19回大会(通称・十九大)が10月18日から始まる。
前回2012年の党大会では、最高指導者の座が胡錦濤(こきんとう)氏から習近平(しゅうきんぺい)氏へ引き継がれた。習氏は今回の党大会で一段の権力集中を目指す。それは可能なのか。中国事情に詳しい二人が展望を語り合う。
一人は駐中国大使を務め、現在、宮本アジア研究所代表の宮本雄二氏。もう一人は中国・南京市に生まれ、日本でエコノミストとして活躍している富士通総研経済研究所主席研究員の柯隆(かりゅう)氏だ。
──10月の党大会で習氏の権力は盤石なものになりますか。
宮本 胡錦濤時代の反省があって、習近平時代が始まった。胡氏は最高指導者だった10年間に、ほとんど何もできなかった。総書記になった02年、最高意思決定機関である中央政治局常務委員会の体制は、7人から9人へ増員された。そのうち4人は、胡氏の前の最高指導者である江沢民(こうたくみん)派だった。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら