いったい誰が想像しただろうか。ブラジル人たちがサッカー場周辺で2014年ワールドカップ(W杯)開催に抗議する姿を。しかも、そのとき、コンフェデレーションズカップ決勝では同国代表チームがスペインを打ち負かしていた。
ブラジル人にとってのサッカーは国の最大の誇りである。経済的、人種的、政治的な違いにかかわらず、すべてのブラジル人は、世界最高のチームを持ち、W杯に何度も優勝し、「美しいゲーム」を刷新し続けることに興奮する。W杯および16年の夏季オリンピック(五輪)をブラジルで開催することは、前者の費用だけで最大130億ドルに達するが、理にかなっている。サッカーはリオデジャネイロにあってしかるべきなのだ。
では19歳のブラジル人男性が記者たちに「私たちはW杯を必要としない。必要なのは、教育、よりよい医療サービス、もっと人道的な警察だ」と語ったのはいったい何事だろう。ブラジル人たちは、突然サッカーに対する情熱を失ったのか。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら