大みそか「終夜運転」鉄道会社で分かれた復活判断 有名寺社のある路線中心、規模は以前より縮小
新型コロナウイルス感染拡大のさなかだった2020年から2021年にかけての年越し。大みそか恒例の終夜運転を各鉄道事業者が実施するかどうかが注目されたが、一時は実施を表明した鉄道も政府などの要請で取りやめとなり、全国的に終夜運転は行われなかった。
そして、コロナ禍における2回目の年越しが迫ってきた。感染者数は一時期に比べて大幅に減ったが、一方で変異株であるオミクロン株の感染者増も懸念されている。この状況で、鉄道各社は終夜運転についてどのような判断を下したのだろうか。
コロナ前より本数や路線は縮小
結論を先に述べると、今回2021年から2022年にかけての年越しも、復活はしているものの実施するのは少数派だ。終夜運転を行うのは、関東ではJR東日本、京成電鉄、京王電鉄、東京メトロ、関西は近鉄である。
JR東日本はコロナ前と比較すると主要路線に絞り、例年より本数も少なくしている。山手線は約15分おき、京浜東北線は桜木町―大宮間で約30~45分おき、中央快速線は新宿・三鷹―高尾間で約20~60分おき、中央・総武緩行線は三鷹―千葉間で約20~50分おき、埼京線の大崎・新宿―大宮間と湘南新宿ライン・横須賀線の逗子・大船―大宮間、総武本線・成田線の千葉―成田間は約60分おきだ。
興味深いのは片道だけ終夜運転の路線があることだ。高崎線は上野―籠原間で下りのみ2本、宇都宮線は湘南新宿ラインからの直通で大宮―小山・宇都宮間の下り2本となっている。さらに特徴的なのは青梅線だ。運行区間は立川―御嶽(みたけ)間。立川発は2時00分・3時20分、御嶽発は2時51分・4時11分で、この列車は宮ノ平―沢井間は停車しない。これらの通過駅は青梅から先の御嶽寄りにある駅で、御嶽は武蔵御嶽神社の玄関口である。
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