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プーチンに対峙できない欧州の骨なし安全保障 リーダーシップと連携が根本的に欠如している

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モスクワで一般教書演説を行うロシアのウラジーミル・プーチン大統領
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(写真:アフロ)

「言葉ばかりだ」。先日ドイツで行われたミュンヘン安全保障会議に出席したある重要人物は、欧州連合(EU)に加盟する3カ国の代表が防衛協力を論じる中、そう嘆息した。「『欧州など気にする必要はない』。中国はそうしたメッセージを受け取るに違いない」と漏らす人物もいた。

安全保障課題は増大

重苦しい空気が会議全体を覆っていた。危機の流れは大きくなり、世界が直面する問題は深まるばかり。各国のリーダーは圧倒され、多くは疲れ切っているように見えた。ウクライナの弾薬は底を突きかけ、バイデン米大統領の現任期中に追加のウクライナ支援予算が議会を通過する可能性があるのかもまったく見えない。そうした中で、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏が獄中死し、プーチン独裁の残虐性が一段と明白になった。

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