小麦ショック「2割値上げ」の深刻影響 過去2番目の高値に広がる悲鳴
輸入小麦価格が過去2番目の高値に。値上げは今回で終わりそうもない。
食卓への打撃は、どこまで広まるのか。
農林水産省は、輸入小麦の政府売り渡し価格を4月から平均17.3%引き上げると発表した。引き上げ率は、直近6カ月間の価格と比較したもの。指標となる小麦5銘柄の加重平均価格は1トン当たり7万2530円と、2008年10月の価格改定時の7万6030円に次ぐ高値になる。
小麦は国内需要量の約9割が外国産で賄われ、これらは政府が国家貿易により計画的に輸入している。毎年500万トン弱輸入される小麦のほとんどは、製粉会社などに売り渡される。その売り渡し価格は米シカゴ商品取引所などの小麦市況を反映し、毎年4月と10月の2回見直される。
農水省によると、4月の価格引き上げの背景には、21年夏の高温と乾燥により、米国・カナダ産小麦の作柄や品質が低下したことがある。さらに豪州産小麦も品質が低下し、日本が輸入する高品質小麦の調達価格が上昇していた。
そこに追い打ちをかけたのが、2月24日に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻だ。
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