音声SNS「クラブハウス」、瞬間ブームから描く次章 日本語版も開始、CEOが語る音声市場の勝ち筋
起業家や芸能人がこぞって参加し、一大旋風を巻き起こした音声SNS「クラブハウス」。打ち上げ花火のようなブームはすでに去った今、「第二章」に向けどう戦略を練っているのか。
音声市場はユーザー体験が「貧弱」だった
――そもそもなぜクラブハウスというサービスを作ったのですか。
僕と(共同創業者の)ローハン(・セス氏)は10年来の仲で、以前はそれぞれがSNSのプロダクトを開発していた。いつか一緒に仕事をしたいと考えていたが、2019年にその機会を得た。何を作ろうかと話し合い、「もうSNSはいいよね、十分やった」と。だからたくさんの別のアイデアを話し合った。
その中で幾度も「オーディオ」の分野が浮上した。お互いにこのメディアが大好きで、僕も以前、オーディオブックやポッドキャストをよく聴いていた。本をじっくり読む時間がなくても、(オーディオなら)再生速度を速めたり、ほかのことをしながら聴ける。それだけ豊かなメディアだということだ。
――市場の成長性はどう分析しましたか。
この領域を見渡してみると、「AirPods」(アップルのワイヤレスイヤホン)やスマートスピーカーが普及し、(スマートフォンと)車の接続が広がり、音声認識や機械翻訳の品質向上も手伝い、急速に成長していた。
一方で、今のユーザー体験がいかによくないかもわかった。テキストであればツイッター、写真はインスタグラム、動画はユーチューブやティックトックといった具合に、(投稿の気軽さが)機能してきた。
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