関西スーパー、「薄氷勝利」の先に待ち受ける難路 6時間の総会では株主から統合案への疑問噴出

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H2Oとの経営統合案が薄氷で可決した関西スーパー。しかし総会では、統合後の事業計画をめぐり株主から疑問の声が相次いだ。勝利を手にした先で茨の道が待ち受ける。

株主から統合後の事業計画の実現可能性を疑問視する意見が噴出し、臨時総会は6時間に及んだ(記者撮影)

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ギリギリ「可決」を勝ち取った。

食品スーパー中堅の関西スーパーマーケットは10月29日、兵庫県伊丹市で臨時株主総会を開催した。その場で諮られたのは、同社の筆頭株主であり、阪急阪神百貨店の親会社であるエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)との経営統合案。特別決議として議決権の3分の2(66.66%超)以上の賛成が必要なのに対し、賛成率は66.68%と、薄氷の可決となった。

これを受け、関西スーパーは2021年12月にH2Oの傘下に入った後、H2O傘下の食品スーパー2社(イズミヤ、阪急オアシス)を子会社化する。中間持ち株会社として上場を維持し、2022年2月には「関西フードマーケット」に生まれ変わる予定だ。

この統合案をめぐり、「待った」をかけたのが関東を地盤とする格安スーパーのオーケーだった。

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