ソフトバンク「巨大ファンド」がほれた製薬企業の実力 14兆円ファンドが日本で初の投資

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これまでソフトバンク・ビジョン・ファンドは海外のベンチャーにばかり投資してきた。初めて投資を決めた日本のベンチャーはどんな企業なのか。

経営メンバーは国際色豊か(画像:アキュリスファーマのサイトより)

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巨大ファンドの“上陸”に日本の起業家たちは期待を高めているはずだ。

ついに、「第1号案件」が決まった。ソフトバンクグループ傘下で14兆円もの巨額資金を運用する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」が、日本のベンチャー企業に初めて投資した。

投資先はバイオベンチャーのアキュリスファーマ(神奈川県藤沢市)。2021年1月に設立されたばかりだが、事業の初期段階である「シリーズA」の資金調達でありながら、6社の投資家からいきなり総額68億円を集めた。今回の投資はSVFの2号ファンドが主導し、SVFの投資ディレクターがアキュリスファーマの社外取締役に就いている。

アキュリスファーマは、製薬大手ノバルティスファーマ日本法人の前社長、綱場一成氏が創業した。社外取締役には協和発酵キリンの元社長である花井陳雄氏の名もある。同社は、フランスの製薬会社・バイオプロジェットファーマが開発し、欧米での製造販売が承認されている睡眠障害の治療薬「ピトリサント」の日本での臨床開発や販売に関する独占的な権利を保有している。新薬開発だけでなく、今後はAI(人工知能)などを活用したデジタルソリューションの開発も進める。

会社設立から1年未満で70億円近くの資金を集めるベンチャーは異例だ。今回参画した投資家の一つであるベンチャーキャピタル(VC)国内大手・ANRIの宮崎勇典氏はこう話す。

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