テロに対応した「超金融緩和」は何をもたらしたか 田中泰輔リサーチ代表に聞く9.11とその後

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2001年の同時多発テロで金融市場にも激震が走った(写真:時事)

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アメリカで同時多発テロの惨劇が起きた2001年9月11日から20年が経った。テロの標的となったニューヨークのワールドトレードトレードセンタービル2棟はウォール街の目と鼻の先にあり、多くの金融機関も入居していた。株式や為替などの金融市場にもショックとなり、危機に対応した金融政策はその後のアメリカ経済の行方にも多大な影響を与えた。
1980年代から35年にわたって日米欧の金融機関で金融市場やマクロ経済の分析を行い、現在は独立して金融情報を発信する田中泰輔リサーチ代表。その田中氏に、「9.11」がアメリカ経済やマーケットにもたらした影響や、アフガン撤退後の注目点とリスクなどについて聞いた。

 

ITバブル崩壊中にテロ発生

――20年前の9.11のとき、田中さんは外資系証券会社に勤めていました。

事件発生時は日本時間の夜で、私は東京のオフィスで働いていた。テレビにビルが燃えているのが映っていて、最初は火災かと思ったが、しばらくすると2機目がビルに激突し、飛行機によるテロだとわかった。ワールドトレードセンターには金融機関の人も多く、みんな心配して急遽連絡を取り合った。ショックのほうが大きかった。

金融取引は担保にかかわることがあって、(ニューヨーク株式市場やアメリカ国債市場など)大半のマーケットは停止されたが、為替市場は開いていた。ショック時の典型的な形で(ドルなどの)債務国通貨が下がり、スイスフランや円がとくにしっかりする展開だった(注:テロ発生は現地時間の9月11日(火)午前9時前で、NY株式市場はこの日から14日まで休場。取引再開は週明け17日。テロ直前と比較した最大下落率はS&P500指数で11.6%(9月21日)だった。アメリカ国債の市場は9月11~12日の取引が停止された)。

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