ホンダが燃料電池車を終売 日本勢の水素戦略に影響も
販売車種からFCVが消える。開発継続でホンダの本気度が問われる。
「ガソリン車に置き換わるモビリティとして有望だ」。2016年3月、八郷隆弘社長(当時)はホンダ初の量産型燃料電池車(FCV)「クラリティ フューエル セル」の発表会で、新型車への期待をそう語っていた。
だが今回、ホンダはクラリティの生産を21年8月までに終了することを明らかにした。現在、過剰になった生産体制の見直しを進めており、狭山工場の閉鎖に伴う車種構成見直しの一環だという。ほかにも、同工場で製造している、ミニバンブームの火付け役である「オデッセイ」や高級セダン「レジェンド」も年内に生産を終える。
クラリティの累計販売台数は約1900台、オデッセイも20年度国内販売順位で44位と低迷していた。販売車種の絞り込みで開発効率を高め、電動化など次世代技術の開発を加速する。
開発は継続する
そうした中、ホンダに今後問われるのは、FCV戦略の方向性だ。なぜなら今年4月、40年までに世界で売る新車をすべて電気自動車(EV)とFCVにするという、大胆な電動化戦略を打ち出したばかりだからだ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら