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「コクヨ vs. プラス」の全真相 文具業界を揺るがす動乱

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昨年末に起きたぺんてる株をめぐるプロキシーファイト。背景には業界再編の主導権争いがある。

本誌:野中大樹
文具女子博2019。法人需要は縮小し、個々人の嗜好に沿った個人需要へと文具市場はシフトしている

この2年間、文房具業界が固唾をのんで見てきた1つの試みが、8月1日、ついに動き出した。

その名は「コーラス株式会社」。業界2位のプラスが100%出資して立ち上げ、そこへ日本ノート、セーラー万年筆、オキナが加わる。

事業イメージはこうだ。1つの卸問屋に現在は4つのメーカーがおのおの営業をし、取引している。コーラスが稼働すると、各メーカーの営業部はコーラスへ出向、1つの卸問屋に営業するのはコーラスから1人に絞る。卸問屋に費やすコストを最小限に抑えるのだ。

コーラスの今泉壮平社長(プラス取締役)は「営業の重複を排することで生まれるリソースを新製品開発や新ビジネス創出に振り向けることができれば、メーカーがより強くなれる」と狙いを語る。

本格稼働は来年1月。4社の営業部を徐々に統合し、取引口座も一本化する。

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反発と執念

このコーラス、実は2年前に頓挫した計画であることが本誌取材で明らかになった。ここに絡むのが、昨年末、プラスとコクヨがプロキシーファイトで角突き合わせた筆記具メーカー、ぺんてるである。ぺんてる争奪戦には、壮絶な「前哨戦」があったわけだ。

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