融和ムードは雲散霧消、ルノー豹変に戸惑う日産 経営統合に向けた水面下での動きが活発化

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棚上げにしたはずだった経営統合の議論を持ち出したルノーの狙いとは。

3月の共同記者会見で固い握手を交わした。左からルノーのボロレCEO、スナール会長、日産の西川社長、三菱自動車の益子修CEO(撮影:大澤 誠)

日産自動車と仏ルノーの対立が再燃しようとしている。4月中旬、ルノーは日産に経営統合を打診し、共同持ち株会社設立による経営統合を正式に提案しようと水面下での動きを活発化させているのだ。

経営の独立性を重視する日産は提案を拒否する構えだが、筆頭株主で4割超を出資するルノーの意向を無視することもできない。日産経営陣は難しい対応を迫られている。

態度を一変させた理由

「仏政府を(ルノーの)株主として尊重するが、日産や三菱自動車にも将来がある」。3月12日、3社の合議制を軸とする新体制発足の共同記者会見で、ルノーのジャンドミニク・スナール会長はそう述べた。会見では日産の西川廣人社長ら3社トップが握手を交わし、融和ムードを演出。日仏間の対立を深刻化させかねない経営統合の議論は当面棚上げすることを示唆していた。それからわずか1カ月で事態は急変した。

ルノーのトップがカルロス・ゴーン氏からスナール氏に代わったとはいえ、筆頭株主の仏政府が経営統合を以前から求めており、「統合の議論を再開することはいずれ避けて通れない」(日産関係者)との認識はあった。しかし、「予想以上に動きが早い。連合の再構築を優先するという話ではなかったのか」などと、日産社内では戸惑いが広がっている。

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