JTの反撃宣言で始まった「加熱式たばこ」の大激戦 プルーム・テックは「勝負の年になる」
加熱式は唯一の成長領域。王者アイコスの牙城を崩せるか。
3月上旬、東京都内の大型商業ビルの喫煙所。スーツ姿の若いサラリーマンがかばんから加熱式たばこの「IQOS(アイコス)」を取り出し、吸う準備をしていたところ、黒いジャンパーを着た男性が近づいてきた。
「アイコスを吸う前に、“こちら”を少し試していただけませんか?」──。男性は日本たばこ産業(JT)の販売促進スタッフで、薦めていたのは1月末に発売された加熱式たばこ「ploom TECH(プルーム・テック)」の新製品だ。男性スタッフはサラリーマンに製品を手渡し、熱心に説明を始めた。
国内の加熱式たばこ市場は、米フィリップ モリス インターナショナル(PMI)の「アイコス」と、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の「glo(グロー)」、JTの「プルーム・テック」が競っている。シェアはPMIが約9割と断トツ(英調査会社・ユーロモニター調べ)。残りの1割をBATとJTが分け合っており、JTは新製品の販売促進に力が入る。
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