飛ばすことには成功、ミサイルという武器としては未熟──。北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)は、はっきり言えばこのレベルだ。
7月4日に北朝鮮が発射に成功したと発表したICBM「火星14」は高度2800キロメートルに達したとされる。ただ、「ロフテッド・ローンチ」、すなわち通常よりも高い高度へと打ち上げる発射方式だった。この方法は、高高度に達して落下し、着弾するもの。広い射場を持たない北朝鮮が仕方なく選択した発射方法にすぎない。
火星14は高高度に達し、飛行距離も伸びた。米国本土に到達する核兵器搭載ICBMを開発・製造すると、米国と対等な立場に立てると考えているからこそ、北朝鮮はその開発を急いでいる。現段階では、燃料・発射部分は技術レベルに達しているといえる。つまり、「ロケット」として成功しているということだ。これはすでに2016年2月に人工衛星を搭載した「光明星4号」を発射し、人工衛星を軌道に乗せていることからもわかる。光明星4号はテポドン2号の派生型だ。
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