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地震と原発災害、地震動を過小評価の疑念 緊急連載「原発最後の選択」第8回(最終回)

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安全性に疑問が持たれる伊方、泊原発。地震動の過小評価や活断層見落としの疑いも。

(本誌:岡田広行)

[ポイント1]
2016年8月に再稼働した愛媛県の伊方原発をめぐっては現在3地裁で運転差し止め仮処分申し立てがなされており、近く決定が下される見通しだ

[ポイント2]
伊方原発は佐田岬半島の付け根に立地し、日本最大の活断層・中央構造線から数キロメートルの至近距離にある。事故時の避難計画の実効性が裁判の争点だ

[ポイント3]
北海道の泊原発では、地震の専門家から北海道電力の説明を根本から覆す指摘が入り、原子力規制委員会の再稼働に向けた議論は暗礁に乗り上げている

 

「原発で事故が起きたらどう避難しますかって? 家にこもっとるほかないですよ。逃げる言うたって、この年齢ではどうしようもないですから」

四国電力・伊方原子力発電所(愛媛県伊方町)から約3キロメートル。竜の背骨のような佐田岬半島の稜線を挟んで宇和海に面した伊方町加周には、集落を取り囲むように段々畑が広がる。そこで伊予柑を収穫していた80歳の高齢女性が、作業の手を止めてため息交じりにつぶやいた。

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