もんじゅ廃炉でも見直されずに進む核燃料サイクル。再処理工場稼働の必要はあるのか。
[ポイント1]
原子力発電所で使用した核燃料を「再処理」し再利用することを目指す核燃料サイクル政策。その重要な役割を果たすのが高速増殖炉原型炉もんじゅだった
[ポイント2]
政府は安定化のメドが立たないもんじゅの廃炉を昨年暮れに正式決定。しかし一方で、青森県六ヶ所村の再処理工場を中核とする軽水炉サイクルは継続する
[ポイント3]
再処理に要する費用は直接処分と比べ4割高く、リサイクルの効果は疑わしい。核兵器の材料をも生み出す核燃料サイクルそのものを再検証する必要がある
日本の核燃料サイクル政策の行き詰まりが明確になってきた。
核燃料サイクル政策とは、原子力発電所で使用した核燃料を、「再処理」と呼ばれる化学的プロセスを経て何度も再利用することにより、ウラン資源の飛躍的な利用効率向上やプルトニウムの活用を目指そうというものだ。そのサイクルで重要な役割を果たす高速増殖原型炉もんじゅは、2016年12月21日、政府の原子力関係閣僚会議により、正式に廃炉が決まった。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら