米原発会社WH(ウエスチングハウス) 逆風下でも超強気の不気味 東芝巨額減損の現場を行く
2600億円ののれん減損で東芝は債務超過転落の危機に瀕した。それでも「格下げによる割引率の引き上げで減損するが事業は好調だ」と志賀重範副社長は強気の姿勢を崩さない。しかも、米WHのロデリックCEOはもっと強気だ。
米国南部のジョージア州オーガスタ。ゴルフの4大メジャータイトルの一つ、マスターズ・トーナメントが開かれることで世界的に有名な地である。最寄りの空港から牧場や別荘があるのどかな街並みを自動車で飛ばすこと30分。木々がうっそうと生い茂る道を抜けると、突如、天空を突き刺すような高さ約180メートルの四つの長い筒が立ちはだかる。ここはボーグル原子力発電所。1980年代後半に2基が稼働を始めており、訪れてみると蒸気をもくもくと上げていた。
これら稼働中の2基はテロ対策の関係上、部外者が近づくことは許されない。が、建設中の2基となると話は別だ。これら2基は、東芝の子会社で米原発会社のウエスチングハウス(WH)が建設を行っている真っただ中。日本のメディアも、建設現場に立ち入ることが許された。
黄色のベストと防護眼鏡、ヘルメットを着け、登山靴のような専用靴に履き替え、建設中の現場に足を踏み入れる。大型トラックや重機が行き来する現場は、日本の高層ビルや大型商業施設の建設現場とそう大差はない。延べ4000人を超す人が携わっており、女性の作業員の姿もある。作業員の表情は一様に明るく、活気に満ちあふれていた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待