
ひがしはら・としあき●1955年生まれ。1977年徳島大学工学部卒業、日立製作所入社。日立プラントテクノロジー社長などを経て、2014年社長兼COO。2016年から現職。(撮影:梅谷秀司)撮影:梅谷秀司)
4月1日、CEO(最高経営責任者)に就任したばかりの東原敏昭社長に、株価低迷や中西宏明会長との役割分担を直撃した。
──日立の株価が冴えない。
外的要因として中国減速や原油価格の下落がある。内的要因としては、日立をもう少しわかりやすい会社にしないといけない。「社会イノベーション事業をやっている会社です」と言っても、なかなかわかりにくい。巨額赤字からのV字回復というのは非常にインプレッシブ(印象的)だったから株価もぐっと上がったが、「これから先、日立は何をやるのか」というのがまだ(投資家に)はっきりと見えてこない、そこが内的要因だと思う。今後、何をするつもりなのかをどんどん見せていくようにしたい。
──東原改革の真意は。
工場文化をぶち壊したい。工場単位で設備投資を考えがちだが、グローバル・コンペティター(世界の強豪)と戦うには、設備投資よりもM&A(企業の合併・買収)のほうがいい場合もある。溶接技術など工場文化のよい面は重要視し、継続していく。しかしそのことと、工場ベースでなく全体を見て投資判断をするというのは全然違う議論だ。
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