「これまではセブンさんのまねをしていた。これからは自ら新しい仕組みを作っていかなくてはいけない」。ローソンの加茂正治・業務統括本部長はそう打ち明ける。
一強多弱。国内コンビニエンスストア業界はセブン−イレブン・ジャパンが圧倒的な存在感を放ち続けている。なにも店舗数という規模の話だけではない。2015年11月時点での日販(1店当たりの1日売上高)はローソン54.7万円、ファミリーマート51.8万円に対し、セブンは66.4万円。昨年は質においても格の違いを見せつけた年だった。
業界勢力図を塗り替える出来事もあった。業界3位のファミマが、業界4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスと16年9月の経営統合で合意したのだ。ファミマの上田準二会長は「どんな業界も上位2社しか生き残れない」というのが持論である。単純合算で店舗数は一気に約1.8万店となり、首位セブンに肉薄する。
店舗数で「業界2位」という枕詞が当たり前のように使われてきたローソンだが、新生ファミマの誕生で3位に転落する。冒頭の加茂本部長の言葉はまさにローソンの危機感の発露なのである。
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