春節休暇で訪日した中国人観光客は45万人。1000億円に上る「爆買い」は日本だけでなく中国でも話題に。だが、まだブームは始まったばかりだ。
今年2月18日から始まった春節(旧正月)休暇中には中国から45万人もの旅行者が日本を訪れ、「爆買い」といわれるほどの買い物をして帰った。1週間で1000億円以上のカネを使いまくったと中国メディアでは報道されている。買い物意欲の旺盛さや、カネに糸目をつけずに買いあさる様子を、日本のメディアも大々的に報じた。
筆者もこの期間に、若手の記者と一緒に日本に行ってきた。彼女にとって日本は「ブランドものが安く買える国」だ。10年以上にわたり住んだ経験から、日本の物価は中国の数倍という固定観念を持っている筆者には驚きである。
化粧品や奢侈(しゃし)品に対して中国では30%の消費税、17%の増値税、さらに6.5%の関税が課される。さらに最近の円安もあるので、「中国の半値」とすら感じてしまうそうだ。「爆買い」の背景には、大きな内外価格差もあったといえるだろう。
だが、決してそれだけでは説明できない。中国人旅行者は温水洗浄便座から炊飯ジャー、さらにコメ、みそ、しょうゆに至るまで、手で運ぶことができるあらゆる日用品をも買って帰ったからだ。
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