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リーマンショック以降低迷していた不動産市場は、2014年に活気を取り戻した。都市未来総合研究所の調べによると、同年上期(1~6月期)の不動産売買取引額は2.5兆円に迫り、暦年上期としては同社の調査開始以来過去最高の水準となった。
市場を押し上げたのは二つの需要だ。一つは「投資家需要」。政府の量的金融緩和実施を背景に、大型ビルに対して資産価格の上昇期待が高まった。それで、外資系ファンドなどの投資機関がこぞって市場参加した。
もう一つはオフィスビルの「実需」だ。大手企業を中心に、分散していた拠点を一つに集約して効率化を図りたいという需要が膨らみ、大フロアを備える大型オフィスビルへの移転が増加した。東京の14年末オフィスビル空室率は4・6%見込みと、前年末6.2%から急改善(東京23区を対象にした森ビルの調査)。平均賃料も10月末時点で1坪当たり月1万6913円と、前年同月比で4%超上昇した(東京主要5区を対象にした三鬼商事による調査)。
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