東大合格を現実にする、超意外な「3つの力」 やればやるほど「勉強好き」になる仕掛けとは?
このように、「計算力」は数学を勉強するうえで欠かせない、超重要かつ必須の能力と言えます。
「漢字力」=「語彙力」であり、どの勉強よりも優先すべき
次に、「漢字力」です。「漢字なんて、覚えるだけじゃないの?」と考える人も多いと思うのですが、決してそんなことはありません。「漢字力」というのは、そのまま「語彙力」と言い換えることができるからです。
例えば皆さんは、「絶巧」という言葉の意味を知っていますか? この言葉はあまり目にすることのない珍しい言葉ですが、おそらくこれを読んでいる皆さんであれば意味がわかるでしょう。
なぜか。それは、絶は「絶対」、巧は「巧妙」という具合に、その漢字自体が、どのような熟語になり、どのような意味を持つ漢字なのかを理解しているはずだからです。
「『絶対』的に『巧妙』ってことは、まあ、並外れて優秀で巧妙ってこと?」というように、おおよその意味を類推して理解できるのではないでしょうか。
「漢字力」を身に付けて、多くの漢字の意味をわかってさえいれば、たとえ文章中に見慣れない難しい言葉が現れたとしても、大体意味を把握することができます。逆に、漢字がわかっていない状態で国語の文章を読んでも意味が理解できないでしょう。それどころか、理科や社会、それ以外の科目であっても、漢字の意味がわかっていなければ、教科書の内容も問題の意味も理解することができません。
そう考えると、「漢字力」は、語彙力を高めて文章を読み解く能力を高めてくれるという点で、ほかのどの勉強よりも優先して勉強するべき最重要の項目だと思いませんか。
英語の長文が読めないのは、「英単語力」が原因の9割
最後に「英単語力」です。皆さんは、まったく意味がわからない言語の勉強はできますか? おそらくそんなことは誰にも不可能ですよね。
しかし受験英語では、英単語の勉強がおろそかなまま、文法や長文の問題を解こうとして、失敗してしまう人が非常に多いです。はっきり言って、「英語の長文が読めない!」と悩んでいる学生の9割は「英単語力が不足している人」です。
その証拠に、そう悩んでいる学生に「Google翻訳を使っていいから、もう1回文章を読んでみて!」と言うと、途端に「あれ! わかった!」と言い出すのです。問題は、文法力でも、長文読解力でもありません。単に「英単語力」が不足していたということです。
ですから、まず真っ先にしなくてはいけないのは、文法でも長文読解でもなく、英単語の勉強なのです。さらに、英単語を勉強することは、先ほどの「漢字力」や語彙力を身に付けることにもつながります。
例えば皆さんは、「order」という英単語の意味を知っていますか? これは「順序」とか「秩序」とか、そういったことを意味する英単語です。「序」という漢字が共通しています。そうすると、逆に「序」という漢字は、物事が順番にそろっていて、あるべき状態に並んでいることを示しているのではないか、そしてそれが「order」なのではないかと推測することができます。こうやって、日本語と英語の語彙を同時に、そして相互に増やしていくことで、どんな科目でも使える読解力が身につくのです。
ところで、「order」という英単語、僕らは日常生活の中でいつも使っていますよね?
「注文をお願いします!」と言うのを、「オーダーをお願いします!」と言うことってありますよね。なんで「順序」という意味と「注文」という意味が同じ英単語で表されているのでしょう?
そのからくりは、「序」という漢字が「あるべき姿」だと知っていればわかります。客という立場の人が、従業員という立場の人に何かを頼む行為。これは、「順序」が保たれている状態だと解釈することができます。