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ダボスで語られた経済楽観論には違和感しかない 世界のリーダーたちはウクライナを忘れたのか

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1月中旬に開催されたダボス会議
(写真:Hollie Adams/Bloomberg)

先日のダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)に参加した人々の多くは、企業経営者らが発する明るい経済見通しに驚かされた。ビジネス界のリーダーたちが語る楽観論は、短期的にも長期的にも、ウクライナ戦争がもたらす経済的な不透明感とは基本的に相いれないものだったからだ。

なるほど、慎重な楽観論なら、それを支える根拠は存在する。例えば、中国は厳格なゼロコロナ政策を180度転換。近く「リベンジ消費」の波が訪れるシナリオに、世界経済復活の希望を託す向きは少なくない。インドも、ロシア産石油の値引き購入に支えられ、力強い成長を維持する。

2023年に景気後退に陥ることはない、あるいは陥ったとしてもひどいものにはならない、といった自信過剰ともいえる経済予測に興奮している様子なのが欧州だ。あのイタリアですら今年の成長率見通しを0.6%に上方修正した。

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