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跋扈する国家主義、「グローバル」の再考が必要 新興国の劣悪な労働環境を改善させるべき

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(写真:REUTERS/Zorana Jevtic (Serbia))

1989年のベルリンの壁崩壊は政治学者フランシス・フクヤマの言う「自由主義の勝利」だけでなく、ナショナリズムの衰退をめぐる陶酔感ももたらした。世界経済の統合が進めば人々は国家的アイデンティティーを捨てるようになる、と考えられたわけだ。

ところが、ナショナリズムは復活し、国際政治の中心に戻ってきた。インドやトルコなど、民族的なポピュリズムに駆られている国は多数存在する。中国は国粋的な権威主義に染まり、ロシアはウクライナという国家の抹消を目的とする国家主義的な戦争を開始した。

ナショナリズムの3つの燃料

少なくとも3つの要素が、新たなナショナリズムの燃料となっている。第1は、歴史的な怒りだ。インドは英国の植民地主義に搾取され、中国は19世紀のアヘン戦争によって弱体化され、屈辱を受け、屈服させられた過去を持つ。

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