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日本でファストファッションの大旋風を巻き起こした、スウェーデン発のH&M(へネス・アンド・マウリッツ)。2008年に東京・銀座で日本1号店がオープンしたとき、開店を待ちわびる客が長蛇の列を作った。
当時、その様子を誰よりも感慨深く見ていた人物がいる。H&M・ジャパン社長として、日本上陸の任務を担ったクリスティン・エドマン氏だ。その後はLVMHグループのジバンシィで日本法人社長を歴任。そして2021年12月、「ゾゾタウン」を運営するZOZOの執行役員に就任した。
「やっぱり小売り、ファッションが好き」と語るエドマン氏は、ZOZOで出店ブランドとの関係強化などを担う予定だ。自身の次なるキャリアステージとして「ZOZO以外に選択肢はなかった」という。創業者の前澤友作氏が去り、新体制で歩を進めているZOZOにどんな可能性を見出したのか。
変わる小売りの可能性を探りたい
――なぜこのタイミングでジバンシィからZOZOへ移籍したのでしょうか。
今までを振り返ると、自分のキャリアをより磨きたい、次のステップに飛びたいというポイントで転職してきた。
今回はコロナが大きなきっかけとなったと思う。コロナによって、仕事の進め方から小売業界全体の構造まで大きく変化した。当時身を置いていたラグジュアリー業界では、対応が遅れていたデジタル化、若者へのターゲティングなどの必要性が見えてきたところだった。
ジバンシィとしても早くEC(ネット通販)の方向性を探らないといけないとプレッシャーを感じていたとき、ちょうどZOZOと一緒に仕事をする機会があって。ZOZOとの協業は、すごく面白かった。彼らは若者の行動やマーケットトレンドを非常に理解していて、実店舗とデジタルの統合など、これから変わっていく小売りの可能性をZOZOで探ってみたいと思った。
――エドマンさんのほうからZOZOに入りたいと持ちかけた?
そうですね。お互いに盛り上がって、ある日、という感じで(笑)。
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