SBIによる新生銀行買収、交渉は泥沼化 相乗効果不明で負担ばかり
強権発動するも第4のメガバンク構想の中核に据えるには程遠い。
「自発的に役員体制を見直し、ガバナンス機能の回復に努めることを対象者(編集部注・新生銀行のこと。以下同)に期待することは難しい」
SBIホールディングスは9月9日付ニュースリリースに、新生銀の現経営陣への“三くだり半”とも取れる文言を書き連ねた。
事の始まりは2年前にさかのぼる。SBIは2019年9月、新生銀にグループ入りを打診した。しかし新生銀の回答は「ノー」。その後にSBIは新生銀株を買い進めた。一方で証券などでの業務提携を水面下で模索してきた。
ところが今年1月27日、事態は大きく動き出す。新生銀がマネックス証券との提携を発表したのだ。新生銀の投資信託向け口座や新生証券の口座を、マネックスに移管するという。
ネット証券分野でSBIと競合するマネックスとの提携の発表を受けて、SBIは「これまでの対象者の消極的な姿勢を踏まえて、株式の所有割合を増加させることが有効」(冒頭リリース)として、翌日から新生銀株を買い増しし始める。
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