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デジタルと規制改革で日本は復活できる スペシャルインタビュー/フューチャー会長兼社長 金丸恭文

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「政府のシステムは民間であれば即返品レベル」「減点主義で新しいテクノロジーを潰してきた」菅義偉首相のブレーンによる超辛口の改革論。

かねまる・やすふみ 1954年大阪府出身。78年神戸大学工学部卒。TKC、ロジック・システムズ・インターナショナルなどを経て89年にフューチャーシステムコンサルティング(現フューチャー)設立。経済同友会副代表幹事、新経済連盟理事なども務め、菅政権下で新設された成長戦略会議のメンバー。(撮影:大澤 誠)
多くの企業システムを設計してきたITの旗手は今、日本のシステム改革に深く関与している。その「設計思想」とは?

──菅首相との関係は?

経済同友会の活動などを通じて2009年ごろから面識があり、さまざまな機会にお会いしていた。しかし、政策について踏み込んだ話をするようになったのは13年に内閣府規制改革会議で農業の規制改革に取り組んだときから。私の専門はITで、それまでも規制緩和や情報通信省設置などを提言してきたのだが、畑違いの農業改革が回ってきた。

農業改革ではワーキンググループの座長を引き受けることになったが、既得権益者からは恨まれることも多い。ボランティアでやっている活動なので、本音としてはあまり時間を割きたくはない。しかし、引き受けた以上は使命感を持って、打算のない本質的な議論を行ってきた。

そこで私が主張したことは、国民目線からみて当たり前のことばかりだったと思う。時代に合わなくなった法律やルールは変えましょう、そして形式的な規制は止めましょう、ということ。例えば、高級レストランのドレスコードと同じような、「入り口」に設けられた形式的な規制が日本には多すぎる。

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